2008年03月19日

シーピーセンター鈴木さん 最終回

〜九死に一生を何回も。
僕の人生はほんとに生かされてる人生。〜


シーピーセンター鈴木さん 最終回

女房は、急にどっか行くよ、というのがダメ。前もって言わないと、とね。
で、前もって言うと、そのドライブの日は、朝4時とか5時に起きて、何か準備したりね。
計画的にぴしっぴしっとやらないと気がすまない性格なんだね。
僕とは正反対(笑)。
女房は、何事も、パシッとすぐ決める。
だから僕にとってとてもありがたい存在。
ほんとに、あの性格が僕と入れ替わっていたら、女房の方が、3倍も4倍も成功していたに違いないよ。
何事もプランをたて、そのプランに沿って、きちんと進めるからね。


そんな奥様の支えも大きいですね。



女房には、「あなたはブレるからいけない」と言われる。
なんでもやりたがるから会社経営に関してもブレることがある。
女房に、「あなたは一人しかいないんだから、あれもこれも一人でやろうとしたらダメじゃない?」と言われた。
「あなたがやったんじゃなくて、やれる人がいたからできたんでしょ」と叱られました。
回収業と運送業はレパートリーだけれど、ベンダー業、リフォーム業は任さないと。
携われないものはやらない方がいいと女房は言うけれど、ベンダー業を一生懸命やっているスタッフがいるから、
応援してがんばっていきたいしね。
ところで井上さん、お酒飲める方?


好きですけど、弱くてすぐ酔っ払って楽しくなっちゃうので控えめに・・・
鈴木社長は飲めそうな感じですね〜。


半分脳梗塞やりかけて、控えてる。
ほんとに死んじゃうかと思った。
血圧が40くらいまで下がり、体温も32℃なんていう状態になっちゃったんだよ。
仮死状態だよ。
ぐらぐら〜っときて倒れちゃった。
会社初めて3期目に、初めてマイナス。
みんなに檄飛ばして、焼酎3杯、生中3杯、ブランデーをロックで2杯・・・
ゴテンと寝て・・・目が覚めたら手足が動かない!
手足が冷たくなってることがわかった。
今の奥さんと、まだ同居してなかったから、甥っ子呼んで、病院に連れてってもらい、点滴3本打ってもらったらすぐ復活できた。その足で東京出張に行ったね。入院も検査もなしで・・・。

 
シーピーセンター鈴木さん 最終回


大丈夫だったんですか?



「お前はまだまだやることあるぞ」と天から言われてるのかな、と思いました。
創業時は宝くじみたいな仕事が多かった。
5000台、引き取ってもらいたい、とか。パソコン創生期だったから、需要が集まった。
ひとつのビジネスモデルで昔は30年もったね。けれど、今は10年もたない。
会社というものは、3年で6割減る。で、5年で、そのうちの5割減る。
それを越すと、なんとか10年いける。さらに、そこを超えると、20年くらいもつ。


怖いですねー。



5年、10年たつと、投資をすることになる。
こういうときが、管理や意思疎通が一番難しい。
新社屋を作ったからって、すぐ仕事が入ってくるんじゃない。
経営者は、それをもとに、何かやろうと日々考えるけど、社員さんはなかなかそういう発想にならない。
一緒に夢を見ようという雰囲気にしていくために、経営者はいろいろがんばらないとね。
昔は、奉公で働いたから、「あたりまえ」だったけどね。
寿司屋の小僧で月1回だけの休み。
正月とお盆で2日ずつの休み。
それがあたりまえだったね。
6,000円(今でいう60,000円くらい)の給料だった。
教えてもらうんでなく、周りのやってることを見よう見真似で覚えていった。
ちっちゃい寿司屋で小僧やってたから、裏方のいろんな仕事をなんでもやらせてもらえて、自分でどんどん吸収していったね。
先輩がパチンコに行っちゃって、「お前用意しとけよ」ということが、僕にはうれしかった。
機会をいただけた、と思ったからね。
誰よりも先に、いい仕事ができる人間になれると思ってがんばったね。

 

習うより慣れろですね。自分で仕事を吸収していくのが「あたりまえ」なんですよね。



シーピーセンター鈴木さん 最終回

初任給の6,000円は、親父が呑みに行って終わっちゃった。
親父がその頃無職でのんべえで、つらいことはお酒に逃げる人だった。
たくさんいる妹・弟に、何かしてやれると思ったんだけどね。


ここでちょっと、鈴木社長の人生を年を追って教えて下さい。



昭和27年 8月16日生まれ。
15才で、寿司屋で小僧に入って・・・
自分は長男で下にたくさん弟・妹がいて、父は失業中だっため、高校へ行かずに就職した。
兄妹の中で、高校行ってないのは自分だけ。
お兄ちゃんだから働きなさいね、というわけ。
17才まで寿司屋にいたけど、給料安かったから、妹・弟の生活費や学費を稼ぐために転職。
18才で八百屋に入った。
今みたいに流通がしっかりしていなかったから、ある意味、博打ができた。
その日その日によって相場が変わるでしょ。
いい意味で上手に博打する人に弟子入りできた。
荷物をとったら、その人が相場を支配できた。
今ではあたりまえにいろんな野菜が流通しているけど、
三河で作ってない野菜を流通させるのは、新しいビジネスだったね。
相場をはる人は、荷物を取り寄せる情報網を持っていた。
電話1本で、レタスがトラックいっぱいに到着する。
三河でトマトができないときに、遠方へ行って仕入れてくる、ということをしていた。
情報が流通し始めて、このビジネスは下火になり、トラック運転手に転職した。


ほんとうに、いろいろな経験とご苦労もされているんですね



計画は大事。でも、それは絵に描いた餅。
経営者は実行する勢いと努力、時期、その判断が重要。
僕は勢いだけで実行する。
途中で息切れしてしまったりもするけど、それでも勢いで乗り切る(笑)
 
ところで、焼肉勢はいいわ〜
おいしかったよー。
今度から誰かとちょっと行くときは、勢だなーと思ってる。
もう3回行ったかな。
あそこは、味にムラがない。いい肉そろえてるよ。
年取るとそんなに食べないから、おいしいものを少しでいい。だから、勢がいい。
 
和食はここ(壺中庵)がいいね。商談や打ち合わせにもいいしね。凝った話のときに、座敷もいいよ。


ところで・・・額のキズあとは、どうされたんですか?

 

5つのときに、交通事故にあってね。
昭和32年。
まだほとんど車が通らなかった時代に、豊田で初の交通事故。
おふくろと歩いていて、向こうから走ってくるオートバイにぶつかって、72針の大手術。
フロントフォークのフェンダーがあたって、スパーッと切れた。
半年間意識不明だった。
だから、ほんとに僕の人生、生かされてる人生だと思うよ。

その後、オートバイが大好きで
3回ほど、死に掛けるほどの派手な怪我したもんだけど、
やっぱり死なずに生きている・・・

スーパーカブで、久保町の交差点で正面衝突したことがある。
その時、ぴゅーっと自分の体が飛んでいくのがわかったよ。
「ああ、飛んでるわ」と実感した。
「あの壁にぶつかったらもうおしまいなんだろうな」と
考えるくらい、その飛んでる一瞬が鮮明だった。
「あの壁の前に立てたら、助かるんだけど・・・」とも思った。
そしたら、スタッと立っていた。
まわりはびっくりして救急車呼んでたけど、まったくなんともない。
逆にそれが恥ずかしくて、逃げ帰っちゃった。(笑


まったくなんともない?!



衝突はすごい派手だったので、ほんと、九死に一生とはこのこと。
つくづく、僕の人生、生かされてる人生だよ。
だから僕は、人生どんな苦難があっても勝てると思ってる。


強運ですね



最初の会社が、いよいよ倒産してしまうというとき・・・
自殺しようと思って、ガソリンを40リットルつんで、衣浦の埠頭で2泊したんだけどね。
死にきれずに、2泊して目覚めた朝、仙人みたいな人が魚釣ってたの。
その人のひとことで、なんか、今まで自殺をと考えていたのが、急に、どっかいっちゃった。
「お前何考えてんだ。世の中一人で背負ってるみたいな顔しやがって。
大それたこと考えてんなあ。人間なんかさあ、立ったら半畳、寝て1畳もないんだぞ。お前何考えてんだ」
ふっと気づいたら、その人はもう、そこにいなかった。
それで、うちへ電話したら、おふくろが「借金取りが、40人くらいきてるよ!はよ帰ってきて」。
で、借金取りのところへすこすこと帰っていった。
もう帰るときは、「なんとかなるさー」なんて思ってた。
実際、その後借金は返したよ。
1億5,000万。授業料と思って、割り切れるようになった。

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高い授業料でしたね



トラックの運転手や八百屋をやって借金を返済していった。
 
気分転換に、また友達とバイクで三河のスカイラインへ遊びに行った時も事故してね。
30半ば過ぎたんだけど、まだカッコつけたいところがあってね。
若い女の子乗せててね、土手の上にその子を座らせて、かっこいいところ見せようと思って、100キロくらいでコーナーを回ろうとして、こけた(笑)。
オートバイだけが、シャーッと走っていっちゃった。
火事場のクソ力で、オートバイおっかけて、また平気な顔して乗って、岡崎まで走ってった。
そのあたりで、ズキズキ痛みだして、薬局に入って、「水道貸してくださーい」と、キズを見たら、とたんに猛烈に痛くなってきた。膝なんか、肉がもげて、骨が見えてたよ(笑)


体がいくつあっても足らないですね(笑)



女の子にはやさしかったから、
いろいろあったよ(笑)。
僕は惚れやすいんで、焼けぼっくりに火がついたりね。
いけないね、やさしくしすぎちゃ(笑)。


(笑)




シーピーセンター鈴木さんは今回で終了です。
次回は「永田や佛壇店の永田社長」です。お楽しみに!


シーピーセンター鈴木さん 最終回

■今回のインタビュー会場
〜壺中庵〜
豊田市小坂本町1-4-4 アーバンセンセーション1F 
Tel / 0565-33-3065
営業時間 /11:00~14:30(o.s.14:00)17:00 〜 22:30(o.s.21:30)
毎日営業しております。



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Posted by ルーコです。  at 17:35 │コメント(0)シーピーセンター社長 鈴木福見さん

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