2008年03月12日

シーピーセンター鈴木さん 第二回

〜知恵で勝負!
誰も目をつけていないものに目をつける・・・
仕事が楽しくて仕方なかったよ。〜


シーピーセンター鈴木さん 第二回


リース会社から事務機器などを引き取ってくる仕事は、鈴木社長が考え出したビジネスモデルと聞きましたが、今では普通になっていることでも、最初に考えついて取り組んだというのはすごいですね。

個人で創業した当初(平成7年)、パソコン集めるというのは、環境問題じゃなかった。
集めること自体が仕事。
パソコンの新品がまだ100万円くらいしたときだから、パソコンは回収すると商品になった。
1998年の産業廃棄物処理法ができて、それをきっかけに環境問題につながっていった。
それまで、ぼくが回収してきたものの大半は、スクラップの材料問屋へ持っていってたけれど、
環境問題がでてきて、リサイクルの提案を企業にするようになった。


素早い対応ですね



そう、経営者は計画だけではダメ。実行力が大切。
産廃を産廃にしない。そうこするうちに、ISOという国際基準がでてきて、人の意識がより環境へ向いた。
僕の事業は、産廃から環境、情報処理へ向かった。


成長するときだからこその、大変さもあったんでしょうか?



そうだね。どんな商売も、積み上げだよね。
伸びていけばコストが下がってよくなるけど、経営ってものは大変だね。
設備投資をして、人が増えればその分大変になる。
個人からはじめて、今10年目。
年30パーセントくらい成長しているけど、えらい。きつい。厳しい。
伸ばせば伸ばすほど、きついね。
経営は苦労。でも、いろいろ乗り越えてがんばっていかないとね。
10億の投資を決めたときは、売上2億7千万円で、
いいところへ持っていくまでには、12億円〜15億円の売上にしないといけない。
新社屋、物流の車両、社屋の中の機械・設備、関東の450坪の倉庫・営業所、
関西の150坪の倉庫・営業所、水の自販機新規事業(多角化)
夢と目的・・・8割は達成しているかな。でも燃料の高騰化などの社会事情で2割が打撃を受けている。
打撃を受けやすい業種なんだよね。


現状を受けて、今後の事業展開をどうするといったことは、もうご計画中ですか?


シーピーセンター鈴木さん 第二回

関東・中部・関西に拠点がかまえてあるので、それをどういかして会社をつくっていくか。
九州や東北にもでていきたい。タイ・シンガポールなど東南アジアにもでていきたい。
同じ事業で、海外でも、コンピューターの技術が進んでいて、データの管理・処理をちゃんとしようと提案できたら・・・
うちのビジネスモデルが海外でも通用すると思う。


先を見て、目標を掲げているんですね



夢は高くもたなきゃ。ハードルは高く。
低いとコストを超えることすらできない。
高すぎても超えられない。(笑)
けど、これを超えるために何をしなきゃならないか・・・
自分たちがかかげた売り上げ目標の達成。
たくさん労働しなきゃならないつらさはあるが、しゃにむに働いて、達成したときの喜び、報酬を、若い子たちに味わわせたい。


そういった喜びを知っているからこその、気持ちですね。



創業前は、ある運送会社の役員だった。
バブルがはじけて、運転手のリストラをやることになった。
それを2年かけてやり終わったら、オイルショックで僕もリストラ。
子どもがみんな大学へ行ってたから、食っていけなかった。
40過ぎのお父さんを雇ってくれるとこはないし、学歴もない。学歴はないけど知恵がある!


生きていくための力ですね。



自分で何かやるしかないということで、始めた。
 たまたま運送やってるときに、スクラップ運んでいて、これはお金になるんだろうなと思ったから、“よし、粗大ゴミを運んでお金にしよう”と。でも、娘が、豊田で拾うのははずかしいと言うので、名古屋まで拾いに行った。
冷蔵庫・エアコン・テレビ・・・を集めてきた。
日本で使わなくなったものでも、海外へ持っていくと、十分使えるものだから、台湾や中国の人とやりとりして、冷蔵庫5000円、エアコン7000円とか、お金になった。
一生懸命トラックで集めに行ったね。でも、いいことは長くは続かないんだよ。
それを見ていてマネする人が出てきた。


お金になることは、誰かがマネしだすんですねー。



そう、粗大ゴミを拾って運ぶ、という市場にライバルが出てきた。
それまでは、朝の5時くらいに行けば、たくさんあったのに、ライバルの登場で、朝5時に行ってもなんにもない。
僕は商売としてやろうとしていたけど、ホームレスがやりだした。商品がなくなる・・・
さらにその頃、リサイクルショップがブームになってきた。
新品は、メーカーへ行って仕入れれば同じものが手に入るけど、リサイクルショップはそうはいかない。
夜中の1時に拾いにいかないと、ない。そんな時間に拾ってると、泥棒みたいだよね。(笑)
“この事業も、2年くらいで終わりだな”と思ったね。


それから、どうされたんですか?



今度は、いろんな家電ショップに、「いらないものないですか?」と聞きに行くようになった。
家電ショップには、一般家庭から引き取ってくるものがある。
みんな、処分屋さんにお金払って引き取ってもらっていたので、僕が行くと、
「タダで持っていってくれるなら、あげるよ」と。
電気屋さんを3件回るとトラックいっぱいになった。
ひとりでやってる分には、お金になったね。
だけど、これを企業としてやっていくにはどうしたらいいか、と考えたとき、たまたま東京でパソコンの回収をしている若者に会った。彼は「今はパソコンの中古を集めるときだよ。」って言っていたね。
そのとき僕45才。
パソコン回収の若者は、一人で、売上2億〜3億あげていた。
パソコンの新品がまだ100万円くらいしたときだから、回収して40〜50万円で売れる。
リース会社で2000円とか3000円で売ってもらうわけなので、大変儲かる。
まだパソコンが一般化していない時代だからね。
ハードディスクのないコンピューターの頃。
そういうものがお金に換わることはわかった。
どういう流れを作ったら、ビジネスモデルになるか、と考えた。
回収したパソコンは、どこでどうやって使われるのか・・・ 
企業だよね。それもパソコンが2〜3台ある100人くらいの会社。
そういうところへパソコンを回収にいく仕事をしよう、と。
最大手のリース会社、ダイヤモンドリースさんや住友リースさんに提案書を持って話に行ったのが、12年くらい前。
「あんたおもしろいこと考えるね」と言われた。
まだ、誰も気づかない、やっていないことだったから。今は、ライバルいっぱい。

シーピーセンター鈴木さん 第二回


目のつけどころがいいですね!



誰も目をつけていないところに目をつけ、事業を始める・・・仕事がおもしろかったー。
創業当初は3人。
パソコン集めに、北海道や九州へ行って車の中で寝る。
その頃は、トラックの中で野宿してたね。
リース会社がお客様で、所有者はリース会社で、使用者が全国に広がってる。
「全日空さんのものをひきとって」は「日本中の空港に置いてあるけどいい?」ってことだよね。
トヨタレンタリースも日本中。
仕事としては、ハードだけど、会社の用事で全国へ行けるから楽しい。
外へ出て行くことが好きな人は、楽しいと思うよ。(笑)
トラックの仕事と違って、時間にゆとりがあった。
「これがいくらになる」という計算もできた。
たとえば、九州の鹿児島空港の日本航空さんに、パソコンが10台あるという連絡が入る・・・
リース会社から2000円、売るのは5万円。10台で50万円になるわけ。
飛行機で行って、レンタカーで回収して、温泉入って帰ってきても、十分採算がとれた。
今はそういうわけにいかないけど、当時はライバルがいなくて優雅だった。
始めたばかりのときは、楽しかったー。(笑)
 今は、パソコンの価値が、10分の1から15分の1しかないから、大変だね。


大当たり!ですね!



それでも、いつもいいストレートが出るとは限らない。
いつもヒットが出るとは限らない。
野球で言うと、ちょうど今中盤。
5回の裏あたりで、厳しいところだね。
恋愛でも中盤が難しいでしょ。(笑)
ゴールが見えない中盤は、モヤモヤしていて。
結婚に行くまで、長い期間恋愛していたら、結婚に至らない。
案外、終わりも早い。
考えるまでいかない。僕なんか、一気に決めちゃう。
結果よければ、よし、っていう感じで(笑)。


今の奥さんおきれいですよね。



きれいっていうより、賢いよ。
だんなを手のひらで転がしてる。(笑)
うまいことネジまいて、うまいこと外へ出て行くようにしてる。
家庭の中の整え方が、とてもうまい。
うまいよなあと、思う。すごいなあと、思う。
それを世の中の女性がやったら、
男の子なんかみんな一生懸命がんばっちゃう(笑)。



次回に続きます!!




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Posted by ルーコです。  at 19:24 │コメント(0)シーピーセンター社長 鈴木福見さん

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