2008年04月12日

永田や佛壇店 永田さん 第三回

〜壁を壁と思わない〜

永田や佛壇店 永田さん 第三回


仏壇の素人から見ると、若い世代の人たちに、仏壇の価値を感じてもらうために、仏壇屋さんは今後どうしていくのかなと思いますが、そういったところはいかがでしょうか?


僕は基本的に、お仏壇の価値を、お客様に理解していただくことよりももっと大切なことがあると思ってます。
お仏壇って所詮は箱なんですよ。
ブログにも書いたけど、一番大切なのは、ご先祖様を敬うこころ。
仏様をおまつりしたいというこころ。
そのこころが強くなればなるほど、大切に敬いたいっていう気持ちが強くなるから、それがお仏壇のニーズにかわってくる。
収入によってお仏壇にかけられる金額は、お客様によって様々。
1000万円でもまだ余裕がある方もみえれば、10万円で精一杯気持ちを表したという方もみえる。
お仏壇の金額よりもお客様の、そういった気持ちを大切にしたい。
僕はいつもそう思ってます。
たとえば、30代や20代の人が、そういう気持ちになったとはいっても、そんなに強くはない。
一方、死を意識した人、そういう年齢の人にとっては、ご先祖様を敬ったり、仏様に手を合わせたり・・・それが、自然とお仏壇が欲しいという気持ちに変わってきます。
お客様に「いくらぐらいのお仏壇を買ったらいいんでしょうか?」と聞かれることがあるんだけど、なんて答えるかというと・・・
「ご先祖様や仏様に精一杯やってあげたんだという気持ちがご自身で感じられる金額でいいと思います。
人によって、10万円の場合もあるし、1000万円でも感じない方もみえると思いますので、金額より気持ちを大切にしてください。」とお答えしてる。


そういう中でも、豊田のメモリア店のような、現代の暮らしにとけこみやすい雰囲気の仏壇に関しても、今後取り組んでいかれるんでしょうか?


うん、もちろん、お客様のニーズっていうものがあるから、メモリアのような家具調仏壇、今の住宅事情にマッチした商品は、これから伸びるアイテム。
マンションを買った人で、お仏壇をこれから購入することになった場合、マンションにはおっきなお仏壇は置けないよね。
でもやっぱり置きたい、ご先祖様をおまつりしたいという気持ちのお客様が、これから増えていくと思う。
そういったお客様のニーズに合った商品を、メモリアには用意してある。
だから年々、家具調仏壇の販売本数は、増えてますね。
お仏壇にお精が入るわけじゃない。
仏様にお精が入る。
それをおまつりするお社がお仏壇。
おまつりしたいという気持ちさえあれば、みかん箱でもいいんです。


(ルーコ瀧が口をはさむ)さすがにみかん箱じゃまずいでしょう(笑)

いや、みかん箱でも手を合わせれば、立派な祭壇になるんだよ。(笑)。




あっ、これおいしーい。




(ルーコ瀧)蟹を揚げて、カレー風味にしてるんですよ。

あっ、おいしーい。





(ルーコ瀧)マスターがお勧めのものを作ってくれてます。


ネットショップを始められたのは、永田社長ご本人だとか。
どういうふうにやっていこう、という計画はあったんでしょうか?


いや、とにかく何でもやってみようかなって思って。
反応がなければやめちゃえばいいし。
スクラップアンドビルドです!
でもそれが意外にも反応があったから。
もともとは、ヤフオク(YAHOO!オークション)を始めた理由は、ネット上にうちの名前がたくさんあったらいいなと思って。
ヤフオクで商品を出していると、けっこう検索にヒットする。
永田や仏壇店っていう名前がネット上で表示されるために、商品をガンガン出品していこうと。
それが、今ではけっこう売上が作れるストアになった。
ただ、ヤフオクだけの売上が問題ではなく、「ヤフオクを見たんですけど」と言ってご来店下さるお客様がたくさんいて、それがとても嬉しいですね。
販売業に関しては、今もこれからも、ネットなしでは考えられない。
今の若い人って、ネットで調べてから動くっていう人が多いと思うんだけど、そのときに、永田や佛壇店っていう名前がヒットするように仕掛けていかないと、時代に後れてっちゃう。

では、そろそろ・・・
ルーコ井上社長に聞く・・・・でいきますか?(笑)


永田や佛壇店 永田さん 第三回


いえいえ(笑)。
あのー・・・ここまで話を聞いてきて、ものすごく・・・カッコいいんですが、ちょっとカッコよすぎますので(笑)・・・カッコ悪い話があったら教えていただけますか? 失敗談とか。


そりゃもう、失敗談なんか仕事上ではたくさんあるよね。
でも弱味を見せない、弱音を吐かないのも経営者の仕事なんです!


一大危機はありましたか?壁にぶちあたったとか。




僕ね、ごめん、壁にぶちあたったことないの。





すばらしいですね!さすがですね!




それはね、なんでかっていうと、壁を壁と思ってないからだよ。
ブログのプロフィールにも書いてあるけど、楽天家なの。
楽天家って、壁を壁と思わないんだよ。
横からすり抜けてっちゃう。
だから、いい性格だなと思う。
・・・じゃなきゃね、正直言って経営者やってられないよ。
楽天的じゃないと精神的に壊れちゃう。


そうですねー。
私、今はだいぶ変わってきましたが、来た〜っ!かべーっ!乗り越えるぞーっ!てやってきまして、クタクタになってた時期がありました・・・。


そりゃダメだよ。僕なんかね、ケセラセラの人生なの。





(笑)ケセラセラ!すばらしいですね。




永田や佛壇店 永田さん 第三回


ケセラセラの人生でいいんだけど、経営に関してはケセラセラではいけないんであって、綿密な計画を立てながら、うまくいくように、経営者が操作しなくてはいけない。
だけど、なるようにしかならない。
いっくら自分で努力しても、なんとかしても、潰れてっちゃう会社ってあるでしょ?
経営者に責任はあるんだけど、時代の流れもあるから。
時流はものすごい勢いで流れてるから。ちょっと油断してるとその濁流に飲み込まれることもあるんだよね。


仕事上、大切にしている言葉や信条はありますか?




座右の銘はね、「座右の銘はない」(笑)。
座右の銘というのは、時代によって変わるべきものだと思ってる。
時代はものすごいスピードで流れてるでしょ。
ひとつの座右の銘に縛られていては、絶対乗り後れるときがあると思う。
だから、「座右の銘はない」。

あと、自分がすごく大切にしているのは、ご縁。
お客様とのご縁は一番大切なんだけど、それと同時に、業者さんや社員さんを含め、ご縁を大切にしたいんです。
経営者にとっても一番難しいのは社員教育だと思う。
切り捨てるのは一番簡単な方法。
だけど、その社員さんとご縁があった以上、そのご縁を大切にするっていう考え方で、その人のいいところを引き出してあげるのが経営者の能力。
それができなかったら経営者として失格だと思う。
100のうち、99、ダメなところばかり目に付く人でも、残りの1の良いところを見つけて、その1を伸ばしてあげるのが経営者であって、それができなければダメだと思ってる。
ご縁があって入社していただいた方に関しては、ほんとにそういう部分を伸ばしてあげたいなと思ってる。


採用面接は、永田社長ご本人がされているんですか?




うん。
僕は基本的には来るものは拒まず方針で、よっぽど問題がない限り、採用。
随時採用だから、選ぶ、ということもない。
はい、じゃあ、いいよ、明日からよろしく、みたいな。


どんどん増えませんか?




そんなにどんどんは増えないよ。
若い子に人気のある業種じゃないから。
かと言って、若い子不足ってことじゃなくて・・・。
まあまあ年を重ねた人の方が、お客様に安心していただける商売だからね。
店頭に、僕と、昨日入社した60才近くの社員さんが立っていたとしたら、お客さんは、社員さんの方に、話しかけるからね。
そういう業種ですね。


社員さんを大切にされているから、定着もしますよね。




そうだね。僕は厳しくないしね。
ちゃらんぽらんだしね(笑)。




しかることは?




ぜんぜんないよ。
あっ!でもカルシウム不足になるとやばいかも!




ほめて伸ばす方ですか?




そんなにほめもしないね。





どう接しているんですか?




フレンドリーに。
そして、適材適所。
おかげさまで、うちはいろんな部署があるから、営業で入っても営業が苦手っていう場合もあるから。
うちは物故営業といって、亡くなった方のところへ訪問して営業する仕事があるんだけど、それって、精神的にダメージ受ける場合があるのね。
どうしても敷居をまたげない・・・。
そういう社員さんに、無理にやらせても、お客様のためにならないし、本人のためにもならないから、人事異動して・・・。
人を見て、適材適所で社員さんを配属するのが僕の仕事。


永田や佛壇店 永田さん 第三回


これからの夢はなんでしょうか?




夢は、やっぱり、社員のみなさんに「ほんとに永田やで働けてよかった」って言ってもらえる会社にすること。
今、従業員さんが85名いるけど、全員が全員満足しているわけではないと思う。
社員さんがかかえる不平、不満を経営者が取り除いていくようにしないと、ほんとにお客様に満足していただける接客や納品やアフターサービスはできないと思うのね。
お客様はもちろん大切だけれども、まずは社員さんを大切にしないと、いい仕事は絶対にできない。
経営者って、社員に働け〜働け〜じゃダメだと思うんだよね。
もっとフレンドリーに、一緒にがんばっていこうねーってしていかないと。
そして、経営者は常に素直さと謙虚さを忘れないこと、それが大切だと思ってる。

ところでおいしいね!ここの料理。
さっきの蟹。蟹おいしかった〜。

話戻すけどね、両親からの愛情を感じることがなかったって言ったけど、ほんとに3人の中で一番不出来だったし、できの悪い子ほどかわいいのか知らないけど、修行先も親父が見つけてくれたし、今の自分があるのも、両親が育ててくれたおかげだし、今の自分の立場があるのも、両親が永田や佛壇店をここまで築き上げてくれたからこそだから、それがあって自分は、壁にも当たらず仕事ができていると思う。
なんだかんだ言って本当は両親にとても感謝してるんです。
両親が苦労してきた度合いに比べたら、僕の苦労なんて、“く”の字にもあたらないよ。
毎日ブログみて、コメントして(笑)。


いつもありがとうございます(笑)。
一位おめでとうございます。



ありがとうございます(笑)。
やると決めたからには、絶対1位になろう、と思って。
いろいろ勉強したよ。
三河でブーログが盛り上がって、
全国のネットユーザーに、「三河に遊びに行くなら、じゃ、ブーログ見ようよ」ってブーログで検索する・・・そんなポータルサイトになったら嬉しいもんね。
そんなときに、ランキング上位にある永田や佛壇店という名前が目に入る・・・永田や佛壇店っていう仏壇屋さんがあるんだなって思ってもらえたら、うちにとってこんなに嬉しいことはないからね。



■今回のインタビュー会場
〜Twice(トワイス)〜
住所:豊田市竹生町4-62 1F
TEL:0565-37-8737
営業時間:17:00〜03:00(O.S.02:00) 日曜日17:00〜0:00(O.S.23:00)
定休日:月曜日

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Posted by ルーコです。  at 12:00 │コメント(0)永田や佛壇店社長 永田浩三さん

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